金属ナノ微粒子が示す局在表面プラズモン共鳴は、光を強く束縛して閉じ込める機能を示すだけではなく、高効率な光熱変換にも利用できます。この光熱変換特性を利用することにより、金ナノ粒子や金ナノロッドへの近赤外光照射に基づいて発生した熱によりがん細胞を死滅させるがんの光温熱療法などが研究されてきましたが、他にも熱エネルギー変換や赤外波数域における化学センサーなど幅広い分野においてプラズモンによる光熱変換は応用されています。
今回の講演会では、3名の講師の先生方にご自身が進めておられるご研究を中心に「プラズモンによる光熱変換とその化学的応用」に関してご紹介頂きます。さらに、チュートリアル講演として物理化学系の講師の先生に局所キラル光学効果を観測できる高分解能光学顕微鏡について平易に解説して頂きますので、これらのご紹介頂く研究成果や局所キラル光学効果やその顕微計測技術の解説が、皆様の研究の飛躍に繋がることを大いに期待しております。
12:50-13:00 | イントロダクトリートーク 三澤 弘明 |
13:00-13:40 | 【研究紹介】石井 智 氏(NIMS)
「光熱変換における熱伝導の制御と計測への応用」 |
13:40-14:20 | 【研究紹介】西島 喜明 氏(横浜国立大学)
「光-分子振動結合による赤外放射制御」 |
14:20-14:40 | 休 憩 |
14:40-15:40 | 【チュートリアル】岡本 裕巳 氏(分子科学研究所)
「局所的なキラル光学効果を観測する顕微イメージング」 |
15:40-16:20 | 【研究紹介】飯田 琢也 氏(大阪公立大学)
「フォトサーマル・フルイディクスによる生体機能制御とエネルギー変換」 |
16:20-16:400 | 総合討論 |
16:40-16:50 | クロージングトーク |